㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
キャッシュフロー経営には、大きな欠点があります。
それは、会社が潰れる危機感が薄れる、ということです。
人間は、気づかないうちに油断していく生き物です。気づかないうちに向上心も無くなっていきます。気づけば、このままがこの先も続けばいいと思ってしまうわけです。そんなわけがないのに。このままが続けばいいのに・・という会社は、いつか潰れていくわけです。
今日のテーマの、キャッシュフロー経営の欠点とは、キャッシュがあるかぎり、会社は潰れません・・・が、ここで生まれた「余裕」こそが、欠点なのです。必死さが無くなるのです。先ほどの「このままでいい」も、余裕がある故、必死さがないのです。明日潰れるかもしれない恐怖、その恐怖を体験したとき、人は必死になります。しかし、一旦、余裕が生まれると、そこで安堵し、気づかぬうちに徐々に、落ちていくわけです。
だからこそ、経営者には「目標」が必要なのです。「目標」がないために、期限がありません。期限がない、ということは、自分の失敗やミスを認識できません。今自分が失っているものを認識できないのです。時間を失っていたり、チャンスを失ったり、そういったものを認識できないのです。
人間は、もともと「怠け者」です。誰だって、ゴロゴロして、楽してお金を稼ぎたいわけです。これは、本能と言われています。ご先祖様は、生肉や生物を食していた時代に消化に5時間も8時間もかかっていた、だから、ご飯を食べた後はゴロゴロする、これが正解だった・・この本能が残っているわけです。
この「怠け者」の本能に、打ち勝つためには、強烈な「理性」が必要なわけです。
自分が犯した失敗、モノも時間も失ったことを認識できない場合、現実的な反省や改善はできません。大成功した大企業が没落していく原因はここにあるわけです。
経営者の自分に対して、どこまで高い目標を突きつけることができるか、で経営者の目線は変わります。それが会社の成長になるわけです。