㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
会社は基本的に潰れるようになっている。潰れないように、あーでもない、こーでもない、とテコ入れをしていく。何年も経営していると、この理屈が自然と理解できるのものであるが、ある日、気づけばこの原則を忘れてしまうことがある。
黒字経営17年連続、とか、ある商品がヒットして飛ぶように売れる作れば作るだけ売れる、そうなった先に「黒字になるのが当たり前」「売れるのが当たり前」と勘違いするようになる。
もともと、会社というものは、潰れるようにできている、にも関わらず、その潰れないための努力を怠ってしまう。そして、ニッチもさっちもいかなくなって、資金がショート仕掛けた時に、一か八かの賭けに出る、逆転ホームランを打とう、としてしまう。その結果、自分の会社にとどめを刺す。
最近特に思うのが、キャッシュがある経営が大事であることは変わらない、が、キャッシュが潤沢にあることによって、守りに入る経営もこれまた良くない、と。つまり、苦しい時にポジティブになれない経営者も良くないし、ポジティブが度を増し、危機感を感じれない経営者もまた良くない。経営者は常に、自分の経営を多角的に、いろんな角度から観察して、客観的に正しいかどうかをチェックしなくてはならない。自分の経営を正しく分析できるのは、農協でもなければ、銀行員でもない、税理士でも、コンサルでもない、経営者自身が正しく分析しないといけない。なぜなら、周りの人間は、傷つけないように嘘をつくからである。これは、善意からきていることで、誰も本当の事なんて言ってくれない。自分自ら、客観的に冷静に見つめることで、今、地に足がついた経営をしているかどうか、できているかどうか、判断できなくてはならない。
その大前提として、会社は潰れるようにできているから、全身全霊を持って経営に集中しなくてはならない、ということである。