㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

経営の良し悪しを図る指標は何か。
社長がベンツに乗っているの、会社の規模が売上が大きい、それよりも重要なことは、会社にどれだけのキャッシュがあるか、さらには、キャッシュを生み出す利益をきちんと作っているかどうか、である。

会社のキャッシュが順調に増えている経営が良い経営である。

が、現実には、キャッシュを増やせている会社は多くない。赤字経営の中で増やすことは非常に難しいため、黒字経営であり、さらには、黒字経営の中でもキャッシュを増やせる経営というのは、そんなに多くない。赤字割合が7割という中で、実際には、経営の良いキャッシュを増やせる会社というのは1割しかないと思う。
キャッシュをきちんと保有しているかどうか、というのは、傍目からは全く分からない。また、自分なりに持っていると思っても、客観的には大したことがないケースもある。会社の売上規模によったり、借入金との割合によっても変わってくる。
売上の月商2ヶ月分、ここを最低ラインとした場合に、この2ヶ月分を超えるキャッシュを保有している会社も、1割あるかどうかだと思う。
それだけ、キャッシュを増やす、保有するというのは非常に難しいのである。

キャッシュを維持する、増やし続けるのは非常に難しい・・・にも関わらず、その大切なキャッシュに対して、経営者はどういう意識を持っているのだろうか?社員からケチと言われても、無駄な経費にましてや無駄な私的支出などとんでもない、そう思えているかどうか。今の自分のキャッシュの使い方が正しいのかどうか。
自分自身も、以上とも思えるほどシビアになる場合があるが、それが正しいのかどうか。それが、後々の自分の経営を支えてくれる。経営がピンチになった時にそれが生きてくる。
経営が悪くなってしまった、落ちてしまった、そこから這い上がるのは並大抵のことではない。悪くなって仕舞えば、誰からも協力してくれない。見捨てられる。そこから這い上がる、盛り返すのは相当のパワーがいる。もちろん、そうならないのは理想ではあるが、それを絶対に避ける方法はない。必ず、経営していれば10年に1度、5年に1度くらいは発生する。その時に、どう行動できるかどうかは、先ほどの経営者の精神性にかかってくる。
キャッシュを増やすのは難しい、を言葉ではなく、実体験として実感できているかどうか。自分の経営にどこまでシビアでいれるか。それにかかっている。