㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

先日、報告された北海道でも大手の牧場が「再生支援」の決定がされたというニュースが出ました。
酪農と肉牛合わせて、3万頭もいて、かつ、製造・販売も自社で行っていた会社です。なぜ、会社が倒産してしまうのか?
私たちは「大きいから潰れた」「やっぱりな」という安易な発想ではなく、なぜ潰れたのか?を真剣に考えて、どうすれば自分の会社は潰れないのか?を真剣に考えるべきだと思います。

▶︎ 出資・融資合わせて25億円 実施・・このことから、やはり倒産理由の1番は、「キャッシュ」です。当たり前のことですが、キャッシュが尽きた、これに尽きると思います。
特に肉牛部門は、肉が売れないとなれば、それは直撃でキャッシュを痛めます。素牛が高いから、自家繁殖でやるとなれば、キャッシュが眠る期間も長くなり、それだけキャッシュを痛めます。肉牛経営は、それだけCFの動きに要注意しなくては、あっという間にキャッシュが無くなるでしょう。
では、酪農はいいのか?酪農は、売上は必ず毎月入ってきます。売上の回収に関しては、安定しています。が、今度は、飼料確保と人件費がキャッシュを痛めます。肉牛に比べて、作業が複雑化するために、人材の教育にも力を入れなくてはなりません。
総合すると、つまるところ、キャッシュフローの管理、キャッシュフローに対する考え方がどうだったのか?という根本的な問題なわけです。根っこは、同じ経営だということです。考えるべきことは一緒です。
売上の2ヶ月分のCFを確保できているのか?
ノベルズの2021年の売上が312億円、つまり、CF安全基準でいえば、常に50億円のキャッシュフローが確保できていたのか?ということになります。

会社を分散、12の関連会社がありますが、それだけ会社が分散されれば、それぞれの会社のCFもそれぞれ必要になります。僕は今2つの会社をやっていますが、2つでも物凄く管理が大変なのです。それを12個、不可能に近いわけです。おそらく、融資を引き出すためだったのでしょう。

▶︎ コロナが起こる前から、自転車操業状態だったのを、コロナによってお金の流れが滞ったため、今、潰れた・・というのが真相だと思います。
コロナによって経営が悪化したのではなく、コロナ前からキャッシュフローが確保できていなかったのでしょう。
→ キャッシュが増える利益を作ることができなかった・・ということです。
売上が増えるにつれて、確保しなくてはならないCFも増えます、ましてや急激に売上が増えるのは、普通の人は「売上が増えて成長している」と勘違いするのでしょうが、経営者目線では、経費が増え「キャッシュが減る」リスクが上がることを意味しています。
売上1億円の経営と、売上10億円の経営では、経営のやり方・考え方は当たり前に違います。事故が起こった時、売上1億円なら、100万、200万の損害で済むかもしれません。被害が小さいので、個人でなんとかできるかもしれません。しかし、売上が10倍になれば、損害も10倍です。個人で何とかできるレベルで無くなってきます。

では、一方で「リスクを下げるために」経営規模を小さくすることが正しいのか?これは、皆さん自身が考えてみてほしいと思います。
上がっていくコスト、飼料、機械、設備、さらに、働く社員の給料を増やしていかなくてはならない、そうした中で、ノベルズは会社が大きいから潰れたのか?会社が小さければ潰れないのか?
何が正解なのか?ぜひ、自分で考えてみてほしいと思います。