昔にゴルフをしていた頃、気づいたことがあります。

ゴルフは、ミスのスポーツと呼ばれるくらいに、ミス、失敗しかありません。想定もしていないところに飛んだり、曲がったり、1回のミスでとんでもないスコアになったり。そうしたミスが続き、極限まで追い詰められた時に、その人間の本音が出ます。
嘘つき・・スコアを改竄したり、他責・・キャディにきつくあたったり、怒りで我を忘れてそのまま帰ってしまったり、と、その人間の追い込まれた時にどういう行動をとるかという本音が見えてきます。

これは当然、経営に当てはまります。会社の経営が、順調な時は良いわけです。ちょっとくらいのミスでも「大丈夫」と笑える、でしょう。経営が悪い時に、そういう時でもミスはあるし、連続する、さらに経営を悪化させる、そういう時の経営者の精神状態、どういった応対ができるかどうか。ここで、本性が出てくるわけです。
一緒にビジネスをしている人間がどういう人間なのかは、極限状態に追い込まれた時にどういう態度をしているのか、で判断することができます。

経営者としての真の姿は、どこにあるのか

仕事が忙しい時は全てを犠牲にして、今の仕事に集中する・・のか、それとも、ちょっとだけ・・といって手を抜くのか、しまいには社員や家族に任せて遊びに行ってしまうのか。自分の仕事に対して、どこまで真摯に向き合っているのか。ただ作業をしているのか、それとも真剣に良いモノを思ってやっているのか。両者には、大きな差がある。ただの作業なら、必ず同じミスを繰り返すだけ。ミスは仕方のないことだけれども、同じミスは許されない。同じミスは、ただの損失であり、実りある失敗ではない。
苦しい時こそ、経営者自身の本音が出てくる。