売上が減る、利益が減る。猛暑の影響で。旱魃の影響で。売上がたたない。機械が壊れてその修理代で。経営が悪くなる原因は様々あれど、その行き着く先は、「キャッシュの枯渇」「資金繰りの悪化」である。
手元キャッシュがなくなった時に、経営は行き詰まる。つまりは、破綻、倒産する。つい先日も、豪雨の影響で機械が、農地が、浸水した。その修理代や入ってくるはずの売上が入ってこない、そういう時のために必ず、キャッシュを確保しておかなくてはならない。
キャッシュが無くなって、困ってから、金融機関からお金を借りればいい・・そんな甘い発想は通用しない。返せるかどうかも分からない会社にお金を貸す銀行はどこにもない。経営が悪くなった途端に、さあーと手を引くのが金融機関である。これは冷たいとかそういう訳ではなく、必然である。自分たちの大切なお金を他人に貸すのだから、それは当然なのである。
機械屋さんと話しをしていると今年2025年は、故障トラブルが非常に多かったそうだ。機械の価格が高騰して、更新できていなかったこの理由が1つと、メンテナンスが昨年から著しく減っていることこれも理由が1つ、この2つの理由によって、故障が増えたのではないか?という事を言っていた。修理代金がすぐに払えない。新しい機械を買えない。これらの不安を抱えて、年内のクミカンを乗り越えようとしている経営も多いようである。
つまり、行き着く先は、キャッシュなのである。
今までの経営でどれだけキャッシュを貯めることができたか。経営が良かった時に、キャッシュを残せたかどうか。それが、今の自分の経営なのである。会社を潰したくないなら、売上よりも利益よりもまずキャッシュを大前提に考えるべきである。キャッシュさえあれば、経営を再生できる時間を確保できる。資産を売る時間もある。キャッシュがなかったら、その時に、会社は潰れてしまう。