経営における「大問題」というのは、すぐに起きるものではありません。会社は、ある日突然潰れるものではない、ということです。必ず「兆し」があります。

社内における他責思考などが、その例で。担当者が、ある仕事を外注先に依頼した。株主への書面を印刷会社へ、印刷依頼した。修正箇所があり、うん札会社へは修正した・・・が、実際に配布された書類は修正されていなかった。これを、印刷会社だけの責任するのは、経営者として間違っているということです。最終確認を会社はしたのか?責任をなすりつけても、解決しない。最終責任は、我が社にある・・と考えることできるのか、ということです。

我々の現場でも、毎年やっていた最低限のメンテナンスをやらなくなった・・・。とか、必ず挨拶をしてくれていた人がしなくなった・・など、些細な兆しが発生します。最近の不況で、メンテナンス依頼が激減したそうで、その代わりに修理依頼が爆増したそうです。メンテナンスの時に、修理箇所が分かり、簡単な修理で済んでいたかもしれないものが、実際に壊れてからでは、修理代金も機会損失も大きくなる。頭ではわかっているが、実際に依頼するとなると・・・というところでしょうか。
こうした兆しを、放置すると、いつか必ず大問題になってしまうのです。
この事実に、経営者自身が気づき、新たな問題点を先に探すことができれば、より良い改善になると思いますが、多くの経営者はそうはならないでしょう。

これは自社のことばかりではなく、取引先でも同じです。
以前と比べて、会社の雰囲気が暗くなった。事業を縮小している。変な事を聞いてくるようになった。など、小さな兆しはいっぱいあります。これは、自社にも言えることで、変な兆しが出現しないように、早めに対処すべきですし、どんなに困難であっても解決しなくてはなりません。