ハードワーキングを定義する際に大事なことは、「競争相手に勝てるスピードで仕事をしているか」もしくは「競争相手に勝てる結果を出す仕事をしているか」です。単純に時間をかけたか否かは問題ではありません。

これを噛み砕いて説明すると・・・
「どれだけ長時間働いてるか?」が問題ではなく「競争相手に勝てるアクションを取れるのに十分な時間働いているか」という時間軸で考えることが、ハードワーキングの重要な点、ということです。
ここでいう競争相手とは、単純なライバル会社だけではなく、社会一般に受け入れられる商品を作ることができているかどうか、ということです。
我々はとかく、結果(数字)よりも、その作業工程に、価値の重きをおいてしまいます。何時間働こうが価値のない商品を作ってしまっていては、その働いた時間の価値は下落します。なぜ?こういった事が起こるのか?

それは、経営における目標(ビジョン)がないからです。

ビジョンがなければ「どれだけの売り上げを達成しなくてはならないのか」「どれだけの利益を達成するのか」という数字で考えるよりも、ただ作業をこなした、事に執着してしまいます。ダラダラ働いた12時間だったのか、超濃密な6時間だったのか、それによって得た結果(数字)は、経営にとって有益なのか。これを分析するためには、ビジョンが欠かせません。

経営者は、この数字に対して、シビアであるべきなのですが、数字を直視するのを嫌がります。一生懸命に頑張ってきたはずなのに、数字が悪い、この地獄に耐えられないからです。これは、誰だって、どんな人だって、耐えられませんよ。そんなの嫌です。報われたいです。ですが、現実はそうではありません。どんな会社、経営であっても、最後には数字が重要です。途中過程でこの数字を見ないで、経営することはできません。
せっかくハードワーキングをしているのなら、結果に結びつく、そういう働き方をしなくてはなりません。常に結果がどうなるか。どのくらいまで結果を重視しなくてはならないのか。

ちなみに、1日6時間労働で結果が出るからその働き方で・・・という事も実際には不可能です。半日労働で結果が出るほど、社会は甘くありません。実際にノーベル賞を取るような研究者は、1日12時間以上研究しているそうです。それくらいやらないと世界に勝てないのです。
他者に1日6時間労働で勝てるくらい内容で、土曜日も日曜日も働くことができたなら、その会社は生き残る事ができる、そう思います。