先日のブログに書いた事の繰り返しですが、
例えば飲食店経営において「美味しいものを作るのは当たり前。美味しい料理を、クオリティを落とさないでコスパが良い食材で再現できるか、もしくは、より美味しく感じれる演出を用意したりする、短い時間でそれが再現できるつまり時短できる、こういったことを複合的にできるのが「プロ」である。これは料理という家庭でもやっている作業を、家庭ではできないレベルで提供できる、これがプロである」
という言葉がありました。

これは、飲食店経営だけのことではなく、自分の仕事分野のプロであるならば、それだけのクオリティを持ってこそのプロであるべきです。そこでは、新しいことにチャレンジすることや、一から勉強しなくてはならないことが多々出てくることでしょう。
一般的には「できない」ということを「できる」ように変えてこそ、プロであるべきだと僕は思います。

この時に大切なことは、時間がかかっても途中で諦めずやり遂げるということです。すぐにできる、簡単なものに、価値が高いものなんて存在しません。逆説的に考えれば、すぐにできるものは、もうすでに誰かがやってしまっているもので、これから自分がすることには、多大な労力と時間とお金がかかる、そういう覚悟が必要になります。
「ウサギより亀になれ」「小才より鈍重たれ」という言葉があります。
なんでもこなす器用な人は存在します。イチ言われたら、パパッとこなせるような小才を持っているような器用な人が隣りにいれば、なんて能力の高い人だと、自分と比べてしまうでしょう。ですが、そうした小才に優れた人は、自分の頭の中ですぐにシュミレートしてしまって、無理や不可能をすぐに計算してしまいます。そこですぐに諦める、という結論を出してしまうのです。その頭の良さで「できない理由」を事細かに説明したりします。自信満々に「できない理由」を説明するわけです。
これと違い、鈍重な人は、確かにできることが少ないかもしれません。が、少しずつ、1歩ずつ、確実に休むことなく、ゆっくりでもいいから前に前に進んで行くわけです。その途中で石につまづいたり、落とし穴に落ちたり、トラブルを乗り越えながら、ゆっくりでも前に進む。うさぎは、すぐにズル休みをする、けれども、亀はゆっくりノロノロでも、確実に前に進む。

「できない」を「できる」に変える。「不可能」を「可能」にするそういうプロの仕事は、そんな簡単なものではありません。簡単ではないので、できない言い訳はいくらでも出てきます。そこに頭を使うのではなく、時間がかかってもいいから、少しずつでも前に進める、そこに力を使うべきなのです。