(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表 中野です。
日商会頭「最低賃金を1,000円に引き上げると中小企業に重大な影響が出る」と発言したことが物議を醸し出している時に読む話し。
中小企業を代表する組織:商工会議所のトップ三村会頭がした発言が話題になっていますよね。最低賃金の時給1,000円になってしまうと経営が危なくなる会社が出てくるとの発言が出て、ネットを中心に叩かれていました。
今現在、北海道での最低賃金は「835円」です。1,000円になると15%以上のアップとなります。世の中の流れとしては最低賃金が上げる流れになっています。これは世の中で経営者と呼ばれる人間の人口比率が関係しています。世間では経営者は10%以下の比率しか存在しません・・なので一般的に労働者の割合の方が多いので数の原理からいうと最低賃金は値上げの方向に動くでしょう。
また、こういった情報が広まるのも早いようで今最低賃金で募集されている業種や会社では実際人手不足が起きています。作業系の仕事では中々時給以上の付加価値を生み出すことは難しく、このギャップが大きい会社ほど更に人手不足に追い込まれることが多くなると思われます。
そういった中でも先日ZOZOTOWNでは先月2,000人のバイト募集を行いました。そしてすぐに募集がいっぱいになりました。その時の時給単価が1,300円となっており、関東の最低賃金980円を大きく超える設定となっておりました。週3日以上勤務など条件は通常と違っていました。が、人手不足と言われる畜産業界では考えられない2,000人の募集がたった3日ほどで埋まってしまったのにはかなりの衝撃だったと思われます。
酪農という産業も家族経営から会社経営と移り変わっていっています。そうした中で、人を募集するという採用にお金と時間をかける時にきていると思います。もっと早くきていたのでしょう。通常、企業では新卒を採用するのに50~100万円かかると言われています。実際そこまでかけている牧場はほぼ皆無と思われます。そうした状況では人手不足となってしまう理由も自ずと理解できるかと思います・・・
あなたの経営の参考になれば・・・