(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
先日のニュースでGoToトラベルの事務局の人件費が野党の質問会議で問題になりました。彼ら事務職の日当が最低4万円から7万円まで設定されている事がです。これは果たして高額なのでしょうか?妥当なのでしょうか?
この日当4万円は、実質個人ではなく会社に対して支払われるモノでおそらく個人に支払われるとしたら50%以下と説明されていました。この50%以下というのは、会社が負担する社会保障費、厚生年金も含めて、さらには交通費、住宅補助、出張代金などなどを含んでいます。日当を2万とした場合、月22日勤務で44万円年間にすると520万でしょうか・・・
日本で平均と言われている年収に相当します。
この話しを聞いた方の中で、「なんで倍も搾取されるんだ!」と批判されている方もいましたが、搾取しているのは会社側ではなく労働者側になります。交通費も住宅補助も出張費も全て働く側に還元されているからです。減らせるなら会社側は減らしたいはずです。
会社は当然、利益を出します。その利益=粗利益から社員の給与と社会保障を捻出するわけです。いわゆる固定費なわけですね。
給与20万の社員を雇用するということは最低でもその給与の倍が費用としてかかるということです。
経営者側にたつと「えー」かなりの金額がかかりますね〜というのが本音なわけです。
だからこそ、今、雇用をする経営者は減っていくわけです。
みずほやトヨタ、ファミマなどなど・・・キリがありません。
勘違いして欲しくないのは、僕は社員の給与を低くした方が良い!という訳ではありません。
労働者の地位向上を目指すあまり、それが逆に労働者の首をしめている部分があり、バランスが悪いというのを言いたいのです。「資本論」に代表される資本家(経営者)が搾取している時代とは、今大きく違うという認識が広まればいいのにと僕は思っています。