(株)牛コンサル 酪農経営コンサルタント 代表中野です。

先日、ある学生の学校での授業の話しを聞いてみたところ、学校では「経費を下げるためには!」という授業内容がほとんどだという話しがありました。経営において「経費を下げる」つまり「原価」を下げるというのは重要な行為ではありますが、実際にはそれだけでは経営は成り立ちません。なぜか?を解読していきたいと思います。

経費を下げる・・・経営ではよく聞く話しですね。酪農経営で経費を下げるといえば、「飼料代金を下げたり」「機械を値引きしたり」でしょうか?これらはもちろん重要であり、常に価格が適正か?というのは大事なことです。でも、飼料を1円〜2円安く購入できたところで、経営が上向くなんてことはあり得ません。月に1〜2万円経費が減ったところで経営には影響がありません。
さらには、飼料や機械などの「購入」に関しては「高いか?安いか?」ではなく「良いか?悪いか?」という判断が重要になります。高いか安いかで購入を決めるのでいいのであれば、今日雇ったバイトに相見積もり取らせて安い方を選べば良いだけです。誰でもできる仕事なわけです。でも、本当にそれが良いモノなのか?悪いモノなのか?を見極めるのは、素人にはできません。それがプロの仕事なわけですね。

後々、導入・購入した商品でどちらがリターンが大きいのか?と言えば、言わずもがなです。先日も、ある相談を受けました。これから牛舎建築を考えていたところに、資材を販売している業者さんが来て「ウチの連スタは安いですよ!」という話しがあったそうです。「どう思います?」と聞かれたので、上記と同じ話しをしました。牛舎新築の連動スタンチョン、これから20年30年と使うであろうモノに対して、安いからといって「悪いモノ」を掴んだ時、すぐに損をしてしまうことは明白ですね?

優れた経営者は、こういう風に資材を選んでいるのです。これは、人材に関しても同じことが言えると思います。

あなたの経営の参考になれば・・・