(株)牛コンサル酪農コンサルタント 代表中野です。

6次化に憧れる酪農経営者は多いと思います。自分が生産した牛乳を飲んでもらって「美味しい」と言われたら・・・それは、非常に嬉しいと思います。でも、自分の感情と経営は別です・・・実際は?を考えてみましょう!

僕のコンサル先では現在いらっしゃいませんが、もし今後「Cafeを開きたい!」とか「チーズを作って売りたい!」とかという相談を受けたら間違いなく反対しようと思います。必ず不幸になると僕は思うからです。

現在、日本で最も起業しやすい職種の1つに「飲食店経営者」がいます。先日、テレビでみましたがある若い夫婦がこのコロナ禍の中でも「長年の夢」であるお店を作りたい!という事で、オープンさせました。その飲食の内容がなんであれ、ラーメンであれ、中華であれ、寿司であれ、飲食店経営は数ある経営の中でも「難易度が高い」とされています。よく聞く生存率が1年で50%、3年で30%、10年で10%という指南の技なわけです。
実際に成功している飲食店経営者の話しを聞くと、とても並々ならぬ努力をしているのがわかります。集客が安定するまで3年かかるとか、チラシ配りは筋トレみたいなモンだとか、通常の経営者よりも努力量が多いように思います。それでも生き残れるのはわずか10%ほど・・・
いわゆるレッドオーシャンなわけですね・・・

最初は当然赤字でも、その内黒字になるでしょう!と思われて始める方も多いと思いますし、「お金じゃない!酪農の良さを知ってもらうんだ!」という方も多いと思いますが・・・赤字でも継続できるほど僕らのココロは強くありません。赤字経営でも継続するというのは、思った以上に精神が蝕まられていきます・・・
僕の周りでもそれでおかしくなっている方も多いです。

それを証明するかのように、今コロナショックによって1番影響を受けているのは「飲食店」や「食品関連企業」ですよね?経済の流れ、景気の良し悪しによって、集客や購入が大きく増減する・・・それは、環境要因であり不可抗力です。が、それだけ綱渡りであり、それを長く続けよう!というのは並々ならぬ力が必要になると思われます。
僕は全くお勧めしません・・