(株)牛コンサル酪農コンサルタント 代表中野です。

2019年はまさしく早期リストラ元年だったと後々言われるくらい、早期リストラを募集する企業が多かった。
富士通が2,850人、ルネサスエレクトロニクスが1,500人、東芝が1,410人、ファミリーマートが800人といった形で名前が通っている大企業でこそ、この早期退職が増えていた。
そんな企業の1つ・・・

武田薬品工業が今年2020年8月に国内の営業職向けに早期退職を募り、500~600人が退職したのでは?と言われている。薬品会社の営業職といえば、いわゆる「MR」と言われる仕事で、病院やクリニックに訪問販売をしたり、医者の夜の接待など、昔ながらのどぶ板営業と言われている。しかし、このMRという職種は高給取りと呼ばれ、40歳ほどになれば年収1,000万を超えると言われている。
よく今後AIやロボットに仕事が奪われる「10年後に無くなる仕事、無くならない仕事」という話し中で、営業職は無くならない・・・と言われていた。人はヒトとヒトの付き合いであり、そこに価値があるという理屈である。

つまり、今回のように営業の人数を減らすことで、売上が大きく下がることが心配された。さらには、コロナの影響でとことんまで人の対面が制限され、特に病院やクリニックでは今まで以上に、人との接触が禁止されたために、いわゆる「営業活動」は極端に激減した。
が・・・薬の売り上げはほとんどその影響をうかなかった

もちろんこれは、コロナという特殊な環境での出来事かもしれない。それでも、実際現場では、2,000人中500~600人が減ったという中でどうやって生産性(1人当たり利益金額)を上げるのか?常に考えながら動いたとある。そうした中での結果という見方もできるのである。

今後のMR業界では、これが1つのモデルケースとしてさらにどんどんMRが減っていくなんてことが想定されている。

営業はヒトだけが可能なクリエイティブな仕事なのか?という疑問が今出始めている。