(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

創業者であり何十年とその会社を牽引してきたカリスマ経営者がいなくなると、途端その会社の業績が傾く・・なんてことがよくある。それはなぜなのか?誰が悪いのか?なんて事を考えてみる。

先は松下幸之助、本田宗一郎、井深大など過去カリスマ経営者と呼ばれた経営者たちがいた。さらに現代、孫正義、柳井正などのカリスマ経営者が存在している。過去もそうであったから、今も、これから先も、このカリスマ経営者がいなくなれば、その会社は段々と衰退していくのだろう・・・なんて事を直感的に思ってしまう。

でも、ここで直感や感情ではなく「なぜ?」と考えてみてほしい。この「なぜ?」と考えることで、今の自分の経営に役立つことがあるはずである。

なぜ?なのか。カリスマ経営者には、パワーがある。他を寄せ付けない圧倒的な情熱、そして、ヒトを惹きつける魅力。将来を見通したビジョン。それを実行すべく、行動し続ける行動力。どれを取ってもカリスマと呼ばれるだけのパワーがあるのだろう。それに対して、周りの人間はどうか?
ヒトは根本的な欲求として、「考えたくない」という感情が強いと思っている。考えずに誰かに従うのは気持ち良いことだ。だって、言う通り動いて失敗したら命令した方の責任、成功したら自分の手柄。黙っていれば、なんとなく仕事ができたような気がする。

カリスマ経営者が言うことに「賛同」さえしていれば、なんとなく上手くいくだろう・・とこれだけで良いのだから。
「社長の言うことは正しいから」「先代の教えはこうだから」どこかで聞いたことがあると思うが、これら全ては自分で考えることを放棄した、その成れの果てということだ。
経営者として役立たずになる時、それは自分で考えることができなくなった時ではないのか?と僕は思っている。