㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

タイトルからしてふざけているけど、読んでみると経営者の目指すべき方向性について考えられていると思う。

経営とは・・当たり前であるが、競争社会に晒されている。同じアパレルの会社があれば、より売れた方が生き残り、ダメな方は潰れていく。隣同士でラーメン屋があれば、どちらが生き残るかの競争である。酪農経営は競争と無関係なのでは?だって、生産した生乳は全て指定団体が買い取ってくれるから・・・と思っているヒトもいるが、そんな訳はない。どんな業種でも競争に晒されている。経営が良い農家と悪い農家では、保証人の問題、営農の継続の問題、などなど普通に競争社会である。ましてや、全体的な不景気が起これば・・下から梯子を外されていく社会である。そんなに甘くはない。

そんな企業が生き残るためには、「バカな」と思われるような差別化をして、「なるほど」と言われるくらい成功しなくてはならない・・というのがこの本の主張だ。ユニクロの柳井さんが、世界で1番のアパレルになると30年前に言えば・・誰もが「バカなのかな?」と笑っていただろう・・けど、現在、「なるほど」という状況になっている。

これは、先見の明があったとかないとかそういう話しでもない。「バカな」とおもれるくらいの同業他社との差別化、さらにそれを「なるほど」となるまで昇華させる、器量・努力・忍耐という話しである。誰もが憧れる「成功」は、すごく甘美で、羨ましく、誰もが求めるモノであるが、そういったモノが簡単に手に入ることはない。

例えば、あまり良い例ではないと思うが・・独立企業といえば「飲食店」もしくは「作業労働(肉体派遣)」という業種が多い。飲食店経営に関しては、参入障壁も低く、銀行も融資しやすいから始めるヒトが多い。派遣に関しても一緒だ。初期コストがほぼないから・・とみんな考える。
これを「バカな」「なるほど」で考えると、もし、その地域で成功したとすると・・すぐに他社にパクられるだろう。ましてや、パクるのは超大手企業。資本力の差は歴然。勝てるわけがない・・となるのが関の山・・という内容である。