㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

農業や畜産業に今後大きく関わってくる、カーボン・〇〇〇〇の解説

世界的な大きな潮流として、もはや今後10年、20年後にはカーボン・ニュートラルに対してどう取り組むのか?なんて事が真剣に話されているだろうと、予測している。これは、馬車から自動車になったように、パラダイムシフト(社会通念が変わる:当たり前が変わる)が起きる流れに乗っている。2050年までにカーボン・ニュートラルを実現すると世界の主要各国が宣言している。つまり、これから先はその分野に国のお金を使っていく・・という事なのだろう。

カーボン・ニュートラル・・・排出したCO2と吸収したCO2(植物体が)が0になる事

この流れの中でもちろんエネルギー分野、石油、石炭などが電気に起き代わっていくEV化、その電気も再生可能エネルギー、風力、太陽光という流れが1つ。それと併せて、目をつけられている分野が農業分野。つまり、食糧生産に関して如何にCO2排出量を減らすのか?という議論が今後活発になる。その時に出てくる言葉が、カーボン・オフセットやカーボン・クレジット、カーボン・プライシングなどとなる。

カーボン・オフセット・・・CO2排出量を相殺するために、何らかの方法でCO2を吸収すること。

カーボン・クレジット・・・CO2の量を、通貨のように評価すること。個人間、企業間でやり取りできる方法

カーボン・プライシング・・CO2の排出量・吸収量に関して、値付けを行うこと

企業それぞれに、カーボンオフセットが導入されることが当たり前の時代になるかもしれない。その時、企業は他の企業や個人からカーボンクレジットを購入する時代になる。実際に一部の企業はその取り組みを始めているのは一般的知られているだろう。さらには、そのクレジットが株式市場のようにやり取りされる時代が来るかもしれないというわけだ。

農業分野は、もちろんCO2を排出している分野でもあるが、吸収している分野でもあるわけで・・・そこにカーボン・クレジットというシステムが導入されれば、販売する事が可能になる。そんな時代が来るのかもしれない。その時のために、「敵」のように思えるこのパラダイムシフトに関して、ある一定以上の知識と情報は必要だろうと僕は思っている。