㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

日本の労働生産性は、世界37位(2019年)。これは、お隣り韓国よりも低いわけで。

日本の労働生産性が低い理由は、はっきりとあります。
それは、日本型雇用と言われる働き方にあります。ある方の記事がわかりやすかったので、そのまま載せますね。

◇日本人の生産性が低いのはそれが最も合理的だから
20年ほど前の話ですが、当時筆者は、欧州の提携先から10人ほどのエンジニアを研修で受け入れる担当をしていました。期間は一か月くらい。寮に入って日本のモノづくりの現場を体験するみたいな趣旨だったと思います。
で、まず最初に彼らが驚いたのが「特に担当する業務が決まっておらず、当日の朝に作業内容が指示される」ということです。
日本人からするとそれってごく普通の話だと思うんですけど、職務記述書を交わすのが普通の彼らからすると、それは異様な雇用形態に感じたそうです。
そして、彼らはすぐにある点に気づきます。普通にテキパキ仕事をして担当分を終わらせると、マネージャーからすぐに新しい作業が降ってくるわけです。その分の賃金がもらえるわけではないので“働き損”ですよね。
というわけで、すぐに彼らは与えられた仕事で定時いっぱいまで引き延ばせるよう、ちんたら働くようになりました。
でも、彼らがジパングで出会った最大の発見は、まったく別のものでした。たまたま遅くなって気づいたのか。あるいは誰かに教えられたのか。とにかく、彼らはあることを知ってしまったんですね。
それは「この国では定時を過ぎて1時間遅く働くだけで2000円ほど貰える」という事実です。
「え? 頑張って担当分以上に仕事してもご褒美もらえないのに、もともとの担当分をちんたら長く働くだけでそんなに貰えるの? ようし、頑張るぞぉ!」
という会話があったかどうかは知りませんが、ある日から突然、全員が日中はちんたら働き、日本人管理職に「君たち今日はもういいから寮に帰りなさい」と促されるまで働くようになったんですね。
彼要するに「担当業務を明確にしないメンバーシップ制度下で最大限稼ぐには、チンタラ働いて残業代を稼ぐ」のが最も合理的なんですね。

ゆっくり働けば働くほど、会社組織ではなく、個人としては「有利」なわけです。そして、仕事が遅いことでクビにされることもありません。多少嫌味を言われるのを我慢すればいいだけで、あとは給料がもらえる。
そういう僕も、サラリーマン時代、昼間喫茶店でサボって、夜は残業代をしっかり貰えていました。仕事ができない人間ほど、給料が多いシステム。これでは、生産性なんて上がりませんよね。

次回のブログでは、このメンバーシップ制度が、ジョブ型に変わりつつある・・かも?という話しをしたいと思います。