㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
日本とアメリカの人事制度について面白い表現があったので紹介する
採用に関して、日本の終身雇用や年功序列に関して、いろいろ言われている。特にアメリカとの比較がされるわけだが、それについて面白い例え話しがあったので、紹介します。
アメリカの場合、個人が会社に対して「必要とする能力」を明らかにして、会社側は賃金と労働条件を示して、合意すると契約を結ぶ。あくまで契約が基本。契約上の能力を発揮できなければ、契約を解除する・・だけ。
日本では、この契約という観念があまりない。
新卒採用ですら、能力や契約という言葉は出てこない。面接をしたところで、学生から具体的な能力が明示されることはない。学生側も、在学中にマーケティングや情報システムといった企業が要求する具体的な能力を身につけておくことはほとんどない。
能力を買って契約するアメリカのやり方がプロ野球なら、日本のやり方は学生野球である。
企業の面接の時に、学生は在学中の部活動のことを聞かれる。
「野球部にいた」と言うと、「成績はどうしてた」と聞く。
「あまり強くなかったので、県大会では大抵予選敗退でした。」
「あなたは?」と聞かれ、「補欠にも入れず玉拾いでした。でも、私の青春は野球部生活でした。一生の思い出になる良い経験でした」
これを企業に置き換えると・・・
レギュラー選手(会社の幹部)になれなかったが、卒業(定年)まで会社にいられて。自分の一生は幸せでした・・・・。
という状態。
本人はそれで良いが、皆が皆これではチーム(企業、事業)はいつまで経っても予選落ち(倒産)である。
ただし、このプロ野球のやり方をそのまま日本には使えない。能力がないからといって、クビにはできない。さらには、企業風土が大きく違う理由もある。
日本人はあまり契約を軽くみる傾向にあるからである。
このメリットとデメリットをうまく利用しながら、雇用していくしかない。