㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

ローンでモノを買うとはどういうことか?

経営しているとモノを購入するとき、そりゃあ現金があればそれに越したことはないけど、ほとんどのケースでローンを選択することが多いと思う。
ただ、ローンを使うということが実際にどういう意味を持つのか、改めて考えてみた。

一九世紀の初め、アメリカの農民には事実上購買力がなかった。そのため収穫機を買えなかった。数十種類もの収穫機が出ていたが買えなかった。そのとき収穫機の発明者の一人、サイラス・マコーミックが割賦販売を考えついた。これによって農民は、過去の蓄えからではなく未来の稼ぎから収穫機を購入できるようになった。突然、農機具購入のための購買力という資源が生まれた。

サイラス・マコーミック

ローンとは、未来に確保できる「収益」から、今の利益を増やす方法の1つである。これは、借入に対する考え方と一緒である。
借金といえば、ほとんど99%の人が嫌な感情を抱く。
ただしそれは、個人の場合の借金である。確かに、個人間での借金はしないこしたことはない。
経営における借金は意味合いが全然違います。同じ借金ではないのです。
それは、このアメリカの農民たちと一緒で、未来の稼ぎのための借金なのです。
逆の言い方をすれば、未来の稼ぎのためではない借金は、それは間違った借金になるわけです。あくまで経営においては。

これから、自分が使うお金もしくは借入するお金に関して、それは未来の稼ぎのためになるのか、常に自問自答してください。
どこか、儲かっている経営者は、ブランド物に身を固め、高級車を乗り回す、そんなイメージがありますが、それは間違いです。実は、儲かっている経営者は、この未来の稼ぎのためにどれだけ資本を投入できているか・・・ということなのです。