㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

皆さんの今の気持ちを言い当てましょう・・
「乳価がやっと上がるから一息つける」
「やっと努力が報われた」
「もっと乳価上がらないの?足りない」
今回の乳価の値上げで、少しでも舞い上がる気持ちがあれば、それは、もはやこれから先の大失敗のフラグが立っています。

「絶対に油断してはいけません!」と言っていても、必ずあなたは油断してしまいます。そして、気持ちに緩みが生じて、必ず取り返しのつかない失敗をするでしょう。これは、経営ビジョンがない経営者にありがちなミスです。
日々ただ、なんとなく経営している場合、この外部環境によって経営が左右されると勘違いしてしまいます。
外部環境とは、飼料代金が上がったとか、肥料価格が上がったとか、乳価があがっったとか、これらに対応して、自分の経営の戦略を変えるというのは、あり得ません。経営の戦略上、必要なことはやる、必要ないことはやらない、ただこれだけです。意味がわかりますか?・・・分からないと思いますけど・・

もっと分かりやすくいうと、今回の乳価が上がることでもしもあなたの経営の利益が増えた・・として、これは、経営者の功績ではない、ということです。たまたまです。たまたまの利益増が、自分の実力と勘違いすれば、それはこの先勘違いして大きなミスをするのは当然でしょう。
同じように、今まで苦境の中で苦労してきたから、ご褒美が必要だ・・なんて発想になります。現実は、何もしていない、できていないにも関わらず。
もう一度言います
「絶対に油断しないでください」

日本電産の永守さんは、経営者とは・・でこう仰っています。
経営者とは、「不景気の時こそ、社員皆を励まし、道を示し、引っ張っていく存在である」「好景気の時は、皆が浮かれるのをとめ、引き締め、足元が救われないよう注意するのが経営者である」と、世の中の一般人が考えることとは、逆の発想でいなくてはならない、そう仰っています。
これは、経営者の真実です。あるべき姿です。

でも、残念ながらこれだけ「油断するな!」と言っても、ほぼ100%油断するでしょう。そして、失敗するでしょう。
その時、そういえば・・・と思い出せるようにこうやってブログに残しておきます。