㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
先日、ふとしたキッカケで「ユニクロ」の決算書を見る機会があった。
年間売上金額 2兆3,000億円となっていた。
日本全国の生乳生産が720万tなので、おおよそ売上金額ベースで1兆にいかないレベルである。
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なんとも・・・言えない。
さらには、売上2兆超えのユニクロのフリーキャッシュフローが、1兆3000億円。まあまあ・・・盤石です。この数字の凄さがわかるだろうか?
年間売上の半分をキャッシュフローで抱えている。この凄さが。
対して、酪農経営総売上1兆に対して、どのくらいのフリーキャッシュフローが存在しているのか。
今日も、「今酪農は大変な時代にきていますね。・・自分たちにできることを見つけて、考え、行動することが、大事だと思ってます・・・」というような内容のLINEが届いた。
こういった返答には、正直なところ困ってしまう。
外部環境が悪化して、自分の経営が悪化してから、動いてもすでに遅いのである。みんなこう言っている「経営が悪くなってからお金を借りたい」「経営が悪くなったら相談する」これではすでに遅いことに気づくべきである。金融機関は救済機関ではない。
いつ、返済不能になるか分からない会社へ率先してお金を貸す金融機関は存在しない。自分の知り合いに、お金に困ってるからお金を貸してくれ、と言われて貸すだろうか?返ってこない前提ならそれでいいだろうが、ほとんどは貸さないだろう。
それと同じで、困ってから(経営が悪化してから)、助けを望んでもすでに遅いのだ。
今酪農が大変な時代だから、今できることを考える・・・これでは遅いのだ。
考えがすでに逆なのだ。経営が良い時に、悪くなる状況を想定し、経営が悪い時に盛り返す原資(リソース、金)を使って、上向きにしていくのだ。
上記の方も、お決まりのように和牛繁殖に力を入れていくそうだ。