㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

トラクター関連で、よく古いトラクターの部品がもう製造しなくなる・・という件を聞きます。使ってる側からすれば、困った話しですが、これをマクロ(最大化)の視点でどう見えるか・・を考えてみたいと思います。

先日、ホリエモンチャンネルを見ていたところ、ある物理学者との対談の中で、ホリエモンのロケット事業の話しになりました。ロケットに関して、その部品はかなり輸入や輸出が制限されているそうです。ロケットは、兵器なので情報流出、武器商売など、国家リスクが伴うために、そうされているようです。
その中でも、重要なパーツが何とか国内で生産されている・・から、まだありがたい、という話しでした。

「ありがたい」とは、どういうことか?
まだ、未知の産業であるロケット事業では、まだまだ大量生産するほど売れないにも関わらず、部品を製造してくれている。
あらゆる製品は、いまや「手作り」なんてしません。機械やロボットによる大量生産が可能になったため、「手作り」のコストは計り知れません。この手作りのコストはどのくらいか?

酪農経営者が、六次化で「プリン販売」を考えた・・とします。高級プリンで、1個500円で販売するとします。おそらく、利益は1個、100円くらいですかね。贈答用で6個セットだとします。6個で600円の利益です。
100個売って、10,000万円です・・・やりますか?
1個1万円の部品でも、それを作るのに1日、2日かかって、わざわざ作るのか?ということです。利益視点でみれば、答えは出ています。さらに、在庫リスク、在庫してて売れるのか?というリスクがあります。
よく、なぜメーカーで在庫がないのか?という疑問を持つ方も多いですが、これも同じで、1個1万の商品を100個在庫したら、100万円です。売れればいいですが、売れなかったら・・・。

メーカーとして、どこかで「線」を引かなくてはなりません。慈善事業ではありません。営利事業です。
自分が抱えたくないリスクは、相手も負いたくない・・・当然です。
古い型の部品が無くなるのは、至極当然のことだということです。