㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

では、なぜ?正しい経営をしなくてはならないのか?

もちろん、「正しい」からと言って仕舞えば、それまでだが。
そんな単純な話しではない。
正くないと勝てない」からである。
経営とは、生き馬の目を抜く弱肉強食の世界である。サラリーマンなら、何かミスをしても上司がケツを拭いてくれる。100万円の損害が発生したとしても、自分の財布から抜くことはない。でも、経営者は違う。自分のミスは自分が、社員のミスも自分が責任を負う、自分の上には上司がいないのだ。
さらに、常に危機に晒されている。リーマンショックやコロナショック、さらには、牛乳ショック、外部要因で危機になるだけではなく、元々、経営すること自体が常に、キャッシュフローリスクがあるのだ。
そんな世界である(意識しているしていないに関わらず)。

厳しい世界で、油断は命取りになる。
「このままなら税金かかるな・・、節税で赤字だ!」なんて油断すると、すぐ足元を掬われ、そのまま永遠に赤字経営になるなんてザラだ。僕自身、そんな経営者をたくさん見てきた。人間は弱い。ちょっとでも楽な方に楽な方に行きたくなる。
楽な道にたくさんの理由を用意して、ズルズルと進んでいく。
そりゃ、楽して稼げたら誰もがそれに飛びつく。
経営者は、普段扱うお金が大きいため、この「勘違い」を起こしやすいのだ。
なぜか、10万円稼ぐのなんて簡単だ!とか・・考えてしまう。実際は、大変なのに。そして、一度、タガが外れると止まらない。一度上げた生活水準は下げれない、欲望を解放すると止まらない、と表現されるが、それは事実である。
そして、それが経営にも出る、確実に出る。そして腐る。

正しい経営の答えは出ている。すでに知っている。それを実行できるかどうかである。

この正しい経営をやり続けることは、果てしなく難しいと思う。必ず、失敗をする。そして、自分で気づいて、反省して、同じミスを繰り返さずできるか、それである。
例えば、この先、
・日本の牛乳消費は増えるのだろうか?
・日本の雇用の賃金は下がっていくのだろうか?
・機械や資材、飼料などのコストは下がっていくのだろうか?
こんなもの、答えは分かりきっている。
では、分かりきったこの答えに対して、経営者としてどう取り組んでいくか?
Twitterを見ていたら
「この先、飼料代下がってくれたらいいのにな・・」という、他力本願丸出しのコメントがあった。