㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

不安で不安で夜眠れない・・という経営者はかなり多い。いくら、キャッシュフローがあったとしても、どこか、何かが不安で、不安はいつまで経っても無くならない。

どうしたら不安がなくなるのか?
経営者の不安材料といえば、もちろんキャッシュフローではあるが、そのキャッシュフローが潤沢にある・・となっても、不安は無くならない。
そして気づく。
この常に不安を感じている状態が、経営者にとっての正常な状態である・・ということ。

マグドナルド創業者のレイクロックも、膨大な債務を背負った苦境を乗り越える時、夜が眠れなくなっている。家族にさえ相談できない膨大な債務である。
なんと、自己催眠法を考え、それを実行し、翌朝、明るく元気に接客できるようにとイメージまで作っていたらしい。
おそらく、今、成功者と言われるような経営者、柳生さんや永守さん、似鳥さんもみんな、この不安と戦っているはずだ。彼らには、僕らとは桁が違う、数千億、数兆円という規模の負債がある、それに耐えうる精神力を持っている人間などいない。みんな不安と戦っているし、僕ら以上の不安と戦っている経営者はいっぱいいるということだ。

5年前の創業時。確かに気が狂いそうな時があった。あれは、この先ずっと忘れない感覚だろう。確かに、あの時よりは今の精神状態の方が落ち着いてはいる・・・が、あの時とは違って、今は終わりのない不安が延々と続いている・・そんな感覚がある。
そして、この不安は、何か1つ大きな仕事を成し遂げた・・では、解消されることはないだろう。延々に続く・・そんな感じがする。

この不安があるせいか、いささかも安心できない。
みな、安心したい、安堵したい、そう思って経営しているし、そういう経営になりたいと思っていると思う。でも、最近気づいたのはそれは、安心できる経営というのはありえない・・ということである。
ちょっとした油断、ちょっとしたミス、ちょっとした不注意、そうしたミスが3回、5回続けばあっという間に真っ逆さまに転がり落ちる、それが経営である。
究極、安定した経営をしたいがために、常に不安でいる経営をしなくてはならないという矛盾が常にある。

本当に経営者に向いていない・・と思う