㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

経営における誰でも知っている基本的な考えに「売上を最大に、経費を最小に」というものがある。よくあるのは、売上を増やせば、それだけ原価も増えて、支出も増えるのが当然という発想がある。さらには、売上が増えたなら、人も増やさなくてはならない、と考える人も多い。
こう考えている経営者なら、想定した以上に経費は増えていくと思う。
経営の不思議の1つに、売上目標は、100%を超えることはないが、経費目標は100%を下回ることがない・・ということがある。経費は、想定した以上に使っても、売上が想定した以上に達成する事は少ない、ということです。

経費に関して、大抵の場合、経営が悪くなってから経費削減をする方が多い。経営が良い時は経費を増やして、経営が悪くなると経費を減らす。経営の基本原則からすると、経費削減は常に行うものであって、経営が悪くなったからといってやるものではない。むしろ、逆で、経営が良い時こそ経費削減をし、経営が悪い時こそ投資、攻めをしなくては、とても生き残れない。
残念なことに、経営が良いか悪いか経営者の問題であって、社員や業者にとってそれは関係のないことで、社員の給料を下げれば、その分社員の働きが悪くなのは当然である。経費削減は、経費を最小にする、という常日頃からすべきことで経営が悪くなってからしても遅いのである。

利益率を高めるポイントはいくらでもある。
自分の経営には他者から見れば、改善できるポイントはいくらでもある。知恵を出し、工夫をすれば、いくらでも良くなるポイントはある、やれることはまだまだある。できない、と思っているのは、経営者である自分だけ。自分は精一杯やっている、と思っているかもしれないが、それは主観的な感想であって、自分を客観的に見ることができれば、まだまだやれることなど沢山ある。その上、考えればまだまだやれることがあるはずだ。
その工夫こそ、経営者にしかできないことで、どんな経営者でもみんなそうやって、工夫し、改善し、事業をしている。
そして、売上を最大にする努力は経営者として最優先でやらなくてはならないことで、そこに注力するために、「ヒト、モノ、カネ」がついてくるのである。