㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

経営難になり、そこから這い上がることができた経営者は強い、そういった印象を持っている方もいると思う。なぜ、こういった現象が起こるのか?を論理的に考えてみよう。

経営が悪くなった。売上が下がった、利益が下がった、コストが上がった、色々な理由があって、経営が悪くなった。としよう。ここで、どう判断するのか?。ここから何をするのか?で、この先の経営が変わるわけです。
苦難の時こそ経営者の真価(真の価値)が問われるわけで、そこで、徹底的にコストを下げる行動と、最高まで売上を増やす行動、を両方とも徹底的にやれば、どんな経営であっても、浮上することができるわけです。
酪農経営も例外ではなく、「あそこはダメだ」みたいな状況から、復活できた経営は、骨太な経営になっていることがあるのは、この「徹底したコスト意識」と「貪欲な売上意識」が強くなっているからです。

しかし・・・残念ながら、その意識と行動も、2、3年経つと、だんだんと薄れていきます。慢心、油断です。前までは、徹底的に突き詰めていたものが、いつの間にか「こんなもんでいいや」と緩んでいくわけです。今まで頑張っていたんだから・・・などと、自分に言い訳をして、経費に対する意識も緩む。売上も、今がこれから先もずっと続くような錯覚を起こす。そうすると、また、経営危機が来るわけです。このを 苦しむ、緩む を繰り返すわけです。
気を張り続けていれば、防げるミスも、ちょっとした油断、慢心で、あっという間に転げ落ちる。こんなことを繰り返していれば、経営なんて安定しません。今、経営がピンチだとすれば、それは、自分が引き起こしているのです。

今、大企業となっている会社は、この経営努力を、好景気だろうが、不況だろうが、続けることができたから、大企業になれたわけです。
いかにして、自分を追い込むか、追い込めるか、それを継続できるか。本気で追い詰めることができるのか。辛いことですが、必要なことだと思います。