㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

あるサラリーマンから聞いた話しで、社内でゴルフコンペがあった。本社から社長もやってきて、大体的なコンペだった。人数は30〜40人ほどだった。そのゴルフコンペが終わったあと、会計の時に、もちろんそれだけの人数だから、誰もが会社の経費ではなく、個人個人での支払いになると思っていた、が、社長だけは、社長特権として領収書を切っていたそうだ。
「社長だから、経費で落として当然だ」と聞いたそうだ。

こんな話しは、世の中であるあるかもしれない。
会社の中で、社長が1番偉い。だから、何をしてもいい。何をしてもいい、とまでは言わないけれども、この程度なら、良いだろう。
ここで、自分がこのサラリーマンの立場で何を思うのか。
「この会社のために。この社長のために。何が何でも頑張ろう!」そう思えるのだろうか。

よく社員が、社長の悪口を言っている会社がある。まあ、ほとんどの会社で日常的に起こっていることだろう。社長側にも言い分はあるだろう。従業員側にも言い分があるだろう。どちらの考えが正しいとか、間違っているとかは、分からないが、真に相手の立場に立って、行動しなくてはならないのは、経営者側である。
そうでなくては、間違いなく、人はついてこない。
この人のために、頑張ろう、とは思えない、ということである。

経営者は、口で理想論だけを語るのではなく、行動でも示していかなくてはならない。会社の経費で飲み食いしても、誰1人会社や経営者に感謝する者はいない。なぜか。会社の利益は、社員も含めたみんなで生み出したものであるから。その利益の使い道を勝手に決めて、望んでもいないやり方で使ってもらっても嬉しくも何ともない。それなら、少しでも給料を上げてくれ、というのが本音である。
経営者側としては、そう簡単に給料を上げることはできない。全ての社員に対する平等性が無くなる可能性がある。それならば・・どうすべきか。という事を、真剣に考えなくてはならない。

経営者は、ある意味、異常とも思われるような考え、思考で経営しなくてはならない。社員が「何もそこまでしなくても・・・」「なんで、そこまでやらないといけないのか?」と疑問に感じようなところまで、細部にこだわってやり遂げないといけない。そこまでやらないと、社員は、真剣には仕事をしてくれない。
経営者の8掛け、7掛け、と言われている中で、その経営者が、100%、120%以上の力を発揮して、初めて社員が100%の仕事をできるようになる、とそこまで考えて経営しなくてはならないのである。