(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表中野です。
日本でNo.1IT企業といえば、楽天?LINEなどを思い浮かべる人が多いと思います。IT企業の中で、時価総額3兆円でNo.1は「エムスリー」という会社です。ほとんどの方が聞いたことがないと思います。僕も知りませんでした・・なんとこの会社は「医者を集めるプラットフォーム」の会社らしいのです。???
エムスリーのビジネスモデルは医者を集めるプラットフォーム「m3.com」。医者にリーチ(コンタクトをとること)したい企業からお金をもらうビジネスモデルです。なんとこのプラットフォームに日本全国の医者の90%が会員登録をしているそうです。全世界では約600万人も会員がいるそうです。
このm3.comは、医者のためのYahoo!のイメージ。医者向けに特化した検索サイト、や文献検索、医者同士のコミュニティ、調査・治験協力依頼などなど、医者独自の知りたい情報や募集サイトが充実。
でも、医者にリーチしたい企業って何?その1、製薬会社・医者は国内で32万人しかいないが、薬の販売を考えるとかなりの金額が動いている。その国内医薬品市場は10.6兆円規模。よくきくMR(医薬情報担当者)が営業をかけるわけですが、他の産業の営業職と同様、非常に非効率なやり方が変わっていなかった。医者と30秒話すために、1〜2時間待つなんてザラ。
そこで生まれたサービスが「MR君」。MR君では製薬会社が薬に関する情報(動画、静止画、メッセージなどなど)を配信できるプラットフォーム。講演会などの配信も行っている。
このm3.comはあくまで製薬会社からお金をもらうビジネスモデルなんですが、医者はもちろん無料で利用でき、製薬会社はなんと年間5億円の会費を支払う。凄いですよね?でも、MRを抱えるコスト、1人当たり年間2,000万のコストを考えると、全国津々浦々まで網羅できることを考えると決して高くないかもしれません。
この根本的な考えは共感できることが多々あるように思います。あらゆる産業で「営業職」というものは必須となっています。でも、営業を「認知」→「プレゼン」→「クロージング」という3段階に分けて考えると、今回のMR君はまさしく「認知」+「プレゼン」までをITが補っているという事になります。そして、「クロージング」つまりは成約を、人かもしくはこれもネットがやるのかもしれません。市場規模の大きさによってか、あれだけネットに疎そうな業界である医療業界ですら、この速度で進んでいる事実を考えると、我々の身近でも同じことが起きないとも限りませんね。
あなたの経営の参考になれば・・・