㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
「こんな事がやってみたかった」「あんな事に憧れていた」という形で、経営の側、違う分野に手を出す経営者も少なからずいる。そういった時に、言うセリフは相場が決まっていて「利益はそこまで出なくてもいい」と、決まっているww
先日、マーケティングコンサル会社「刀」の森岡さんの著書を読んでいて、経営者が考えるべき「マーケティング」というモノについて、再認識させられた。
マーケティングといえば、市場調査とかデータ収集を思い浮かべるヒトが多いが、そうではない。マーケティングとは、「顧客が求めるモノ」を戦略的に提供すること、と定義している。
つまり、どんなに良い商品であっても、知らなくては消費者は知らないし、本当に消費者が欲しいモノを、自らの会社は提供できているのか?という事を、常に意識すべきだ!という考え方。
例えば、ある経営者が「料理」が趣味で、儲からなくてもいいから飲食店を経営したい!の場合、この飲食店にも少なからず「顧客(ターゲット)」は存在しているわけで、その顧客が欲しっているモノなのか、よーく考えなくてはいけない。これは、お客さまは神様 理論ではなく、経営者側がロジック的に考える必要があるという事を言っている。頭を使えという事。
こういった時に引き合いに出される話しが・・スティーブ・ジョブズがアイホンを販売したとき、それは消費者は誰もイメージすらしていないじゃないか?全く新しい市場を開拓した!・・という話しだが、これもマーケティングから説明ができる。
当時、携帯電話は独自の進化を遂げて、ボタンの数が増え、用途も複雑化していた。日本ではガラケーなんて言われ、いつこんな機能が使えるんだ?なんて機能も沢山あった。だから、携帯の説明書は超分厚かったわけ。そんな真面目に読むひとなんて、誰もいない。説明書なんて読まなくても誰でも使える新しい携帯電話はないか?という、消費者のニーズに応えて作られたのが、アイホン、というわけ。だからこそ、あそこまでシンプルにスマートに設計されている。今は、スマホ画面にはボタン1つもない状態になっている。
新しい事業を始める事に対して、反対する気持ちはない。ただ、どんな業態、どんな業種であれ、簡単にできる「経営」は存在しない。趣味でできるモノじゃないことだけを事前に理解しておこう。