㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

自分がトイレ掃除をすることに対して不満を言ってきた社員がいました。
「どうして、大学を優秀な成績で卒業した自分がこんなことをするのか、自分は経営者になるために入ったのであって、トイレ掃除をするためではない」というのが彼の理屈です。
私はそれに対して厳しく叱りました。
「目の前の一人のお客様を大切にできない人が、何が経営者ですか。そんな事人が、世界中の人を喜ばせることなんてできるわけがありません」このような趣旨のことを言ったと記憶しています。
本当の意味で儲けるために必要なことは、地道で泥臭いことなのです。目の前の一人ひとりのお客様を大切にして、1日1日を大切に積み上げていく。この努力を飽きもせず、手抜きもせず、重ねられる。そうことなのです。
商売人のこの泥臭さを大切にできることが経営者をやる人には欠かせないのです。ここに儲けの道があるのです。
商売をやっていても、きちんと儲けが出ていない時は、ここが崩れている時。そう言っても過言ではないと思います。

経営者になるためのノート 柳生正

自分を、自ら律して、この「泥臭さ」を実行できる。大切にできる、経営者はなかなかいないと、そう思います。こうやって、第三者から気づかされ、自覚し、そうやって変えていくことができる・・・かもしれません。変わらない経営者がほとんどですが。
僕だって、「あー、あれもやった方が良いんだろうな・・・」と思いながら、気づけば時間が経ってしまっている。スルーしている案件がたくさんあります。
そういうモノをきちんと1つ1つ、確実にやっていくこと。これが、将来の利益につながっていくこと、わかりきっていることです。

経営改善とは「習慣」の改善である。これは、僕は名言だと思っています。経営における課題の解決、特に「経営を良くする」「経営が悪い」というのは、経営者の能力の問題ではなく、「習慣」の問題である、ということです。
経営が悪くなる習慣がある、それを変えなくてはならない、ということです。
これは意識的に鍛えなくてはなりません。経営者自ら、変える、という意思が必要だということです。儲けるための習慣に変える、これは口で言うほど簡単ではありません。
さらに、会社全体を変えたいのなら、経営者がまずは率先しなくてはなりません。

部下に「楽して儲かる方法はない」と伝えたいなら、まずは自分が楽して儲かる方法はない、と意識づけを徹底しなくてはならない。
部下に「整理、整頓、清掃」を徹底させたいなら、まずは自分が徹底しなくてはなりません。