㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

一般的に言われている利益率というのは、我々のような中小零細では、良くて3%〜5%と言われています。ちょっとでも歯車が狂えば、すぐに赤字になってしまいます。一方で、優良大企業では、10%以上、15%~20%という利益率の企業もあります。
この違いはどこから来るのでしょうか?

この差は、何か1つが違うからという単純なものではないことが分かります。
おそらく、要因は何個もあるのでしょう。
例えば、農家でも酪農家でも「ウチは儲かっている」という方がいますが、それでも売上対比のせいぜい5%ほどでしょう。1億の売り上げで500万円ほど、10%以上、20%となれば、1億の売り上げで、2000万円稼ぐ、そういう農家、酪農家は聞いたことがありません。
もちろん、大企業だから・・・で、終わってしまえば、それまでですが、なぜ、ここまで差が開くのか?を考えてみましょう。

1つに、「数字」に対する意識の違いがあります。常に、結果で判断しているということです。感覚・・「儲かっているな・・」ではなく、「今月は70万ほどキャッシュが増えている」というような数字で把握していること。これは、悪いことが起きた時の対処が早くなる、ということが大きいです。
2つに、利益に対する意識が違います。コスト削減1つとっても、経営が悪くなったから・・ではなく、常時、常に意識しています。無駄な経費は使わず、私的なものに使うお金があるなら経営への投資に使う、これが徹底されています。売り上げは最大に、経費は最小に、が徹底されていて、これが社員にまで徹底されているのです。経営者だけがそうではなく、社員全てが徹底されているのです。会社のお金を、私物化しない、聞けば当たり前のようですが、実行できている経営者は少ないです。
3つに、経営者が現場の全てを把握している、ことが考えられます。工場のことは、製造に聞かないと分からない・・・という経営者に優良企業はありません。工場だろうが、経理だろうが、経営における全てを把握しているわけです。もちろん、作業は分業されていますが、「確認」は全てする、それが経営者です。
「哺育、子牛のことは妻に任せている」という方は、任せているのではなく、放置しているのです。経営者が全ての現場を把握するというのは、経営において当たり前のことです。そこで、無駄が発生したり、事故が起きて、それが経営を危機に陥らせるわけです。クレーム(育成が安かった・・など)が起きた時に、何が原因なのか分からないようでは、対策をしようがありません。これでは、優良になるわけがありません。
4つに、結果を出さなくてはならない。結局のところ、何をしてもいいけど、数字=結果を出さなくては、意味がない、という自覚が経営者にあるかどうか、です。いくら理想を唱えても、結果が出ない事には、会社は、存続できません。
会社を存続させる唯一の手段は、「キャッシュを増やし続けること」キャッシュは借りるか、増やすか、しかありません。借りる場合も一時的なもので、継続性はありません。「増やす」ことができる体制をどうやって作るか、手持ちのキャッシュが尽きる前に、「増やす」ことができるかどうか、これにかかっています。経営における大抵の悩みは、キャッシュを増やせれば、解決することがほとんどだということです。

と、5、6、7、とおそらくこのままいけば、20、30まで続けて書くことは簡単なくらい、「違い」があります。この「違い」を1つ1つ克服していけば、必ず儲かる経営になると思います。