㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

経営も山登りも一緒。

山登りでは、目の前の1歩1歩、歩みを止めず、少しずつ進んでいくしかありません。急にペースを上げて、一気に登ろうとすると、すぐに体力切れを起こし、息切れをしてしまいます。
経営も一緒で、今まで経営が悪かったのに、すぐに経営が良くなる・・なんてことはあり得ません。本人が気づかないレベルで、少しずつ少しずつ良くなることでしか、改善はできません。
明日、良くなる、黒字になる。
これだけやれば良くなる。
そんな魔法のようなことは、起こりません。

もちろん、経営においてスピードは重要です。
だからといって、自分の実力以上のことをスピードを持ってやろう!という発想も危険です。必ず、途中で息切れしてしまいます。
すぐにやらなくてはならないのか・・・
それとも、時間をかけてじっくりやらなくてはならないのか・・・
この経営における力の配分を考えることも重要です。

経営者の多くは、せっかちです。
せっかちな事は、決して悪くはありませんが
すぐに「結果」を求める思考は、経営においてマイナスに働きます。
すぐに結果が出るのなら、誰も失敗なんてしないからです。
結局のところ、仕事の成果というのは、やり続けた先にあるモノなのです。
こんな話しがあります。
「才能と努力」という話し
我々は、才能を欲しがります。野球の才能があれば、音楽の才能があれば、プロの世界でも通じる才能があれば・・・と考えます。しかし、どんなに才能が溢れた人であっても、スランプがあります。自信を無くすほど落ち込むことがあります。
もっと凄いことをやろう!もっと良いものを作ろう!そういったプロの世界では、どんなに才能があったとしても、悩み、挫折することがあるわけです。
その時、そこから立ち上がることができるのか
才能とは、ナマ物で、賞味期限付きで天から授けられた幸運に過ぎません。
一方で、努力して身につけた技術・知識は、そうそう腐りません。
無意識レベルでできるまで努力され続けたモノは、腐ることはありません。

経営においても「良い経営になる」ことが、経営者の努力でなったものなのか、それとも、たまたま幸運でなったものか、たまたまの幸運でなったのなら、それはこの先も続く保証はどこにもありません。
一方で努力で成そうと思うのならば、時間と努力を続けなくては達成できない、ということを知らなくてはなりません。