㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

「経営にならない・・・」とは、どういう状態か

経営とは、お金を使う(投資)、売上を作り、経費を支払う、利益を作る、というサイクルがあります。
投資→売上→支払い→利益 このサイクルを繰り返して経営していきます。
ところが、最初の「投資」ができない。お金がない。手元キャッシュがないと、投資ができない、売上が伸びない、支払いもできない、利益ができない。経営になっていない、ということです。

この原因は、経営者がキャッシュの重要性を理解していない事にあります。たとえ、頭で理解した気になっていても、いざ、実践していく中で、さまざまな事件が起きます。必ず、想定した以上のリスクが増えます。機械が壊れた・・・100万円マイナス、従業員の穴埋めに・・・100万円、と予期せぬ出費が発生するのが経営です。こうした事件以外にも、実は、投資が足りなかった・・ということも起こりえます。やっていく中で、さらに追加しなくてはならなくなった、ということも起こりえます。

経営になっていない会社というのは、突き詰めて考えていけば、キャッシュのない会社ということになります。資金繰りが回らない。経営者が常に資金繰りに悩んでいる、そういう会社の場合は、最初の「投資」で思ったような投資はできません。「リスクが高い」「資金がない」という理由で、投資ができず、売上が伸びず、支払いができず、利益も出ない、という悪循環に入る。
経営になっていない会社とは、そういった状態を言います。

ここから抜け出すためにどうしたらいいのか

それは簡単ではありません。一度、この悪循環になってしまってから抜け出すのは、並大抵のことではありません。しかし、抜け出そうとしなければ、ジリジリと資金が枯渇し、ゆくゆくは倒産します。どこかで、この悪循環から脱しなければなりません。
手元キャッシュを増やす方法は2つしかありません。「貯める」「借りる」の2択です。経営が悪い状態で借りるのは困難であるのですから、「貯める」しか選択肢はありません。そして、貯めていく過程で経営を改善し、融資してもらえるような会社にしていく、そういう地道な努力を続けるしか方法はありません。