㈱DCFサービス 代表 中野です。

経営規模によって経営者の悩みは全然変わってきます。
今日はそんなお話しです。

搾乳頭数規模で分けて考えると、搾乳50頭規模の方で多い相談はどうしたらもっと頭数を増やせるのか?という相談が多いです。それは、やっぱり今機械や資材コストがかなり上がってきているために、固定費があがり売り上げ(乳量)をあげないと賄えないとの判断だと思います。
売り上げをあげるということをもっと掘り下げると個体販売も重要になってきます。どちらに投資していくのは、経営者判断になるでしょうね。

対して搾乳80〜120頭規模になると家族経営の限界になってきます。なので、雇用を考えるときなのですが、雇用したとしてもそこまでの決まった仕事を提供しづらかったり、それを考えなければならなかったりと悩みが増えます。
また、1人2人雇うというのは、その1人2人の従業員さんが休んだ場合の負担が大きくなるもので、そこに悩みが生じます。また、募集案内にも意外にお金がかかります。
動画でもお伝えしていますが、外注が1番の解決方法だと思います。単純に外注の方がお金がかかるという方がいますが、実際に募集するとなると予想以上にお金以外に時間もとられます。時間はお金で買えません。

200頭クラスの方になるともう雇用は避けられません。4〜8人の雇用になるともう牛の管理よりもヒトの管理へとなります。従業員は慣れるまで、仕事を覚えてくれるまで大変手間がかかり、覚えたら覚えたで今度は経営者の指示とは違うことをやり出したりしてしまうものです。経営者の仕事というか悩みは完全にヒトのことになります。社員1人1人に気を配り、なおかつ募集も常に欠かせません。
この状態になると、No.2を作らないといけません。いわゆる場長の役割をしてくれる方ですね。このタイプになれる人材はそんなに多くはありません。なので、中々出会えないかもしれませんがNo.2を作らないと会社として牧場が機能しづらいと思います。
また、牧場のアピールを発信していかなければなりません。今、従業員を募集する牧場は多いので差別化を図らないと更にヒトが集まらなくなります。これはセンスも問われますので、向いてるヒト従業員に任せるのも手かもしれません。

このように頭数規模によって牧場の経営者の悩みは大きく変わってきます。
更に500頭、1,000頭となるとまだまだ変わると思います。正直僕にも想像つきません。その悩みも大変なものになると思います。

経営の参考になれば…