(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

先日、こういったツイートをしている酪農経営者を見つけた。酪農経営コンサルとして、考察してみたいと思います。

このツイートに対してのリプを確認すると、「人それぞれですよ」「楽しい酪農をやりたいですよね〜」「共存でしょ?ライバルではない」というコメントが多かった。その中にも一部「不公平な事があるのは否めない」というコメントもあった。

果たしてどうなのだろうか?これをご覧に皆さんはどう思いますか?

前提としてお伝えしたいのは、まず世界の商品の生産に関していえば「需要と供給」で成り立っているということ。欲しい人がいて、売りたい人がいて、モノの価値が決まっているということ。欲しい人が多ければ(需要)、モノの価値が上がり、売りたいヒトが多ければ(供給)モノの価値が下がります。
飲食店やコンビニなどの経営でいうと、ライバル店が減ればそれだけ自分の売上が増えるため、基本的には他の店を助けるなんてことはしません。Amazonと楽天はライバルであり、LINEとカカオはライバルであるわけです。

ですが、1次産業だけは、農業、酪農、林業などなどは、こういった「離農を止めろ!」というスタンスなわけです。

もちろん保護すべき産業だからという理由はわかりますが、そこには先ほどあげた「商品の価値」という概念は存在しません。

悪魔の囁きになるかもしれませんが・・・もしももっと件数が減って供給する量が極端に減れば、商品価格が上昇してもっと経営が良くなるかもしれません。

酪農コンサルとの横の繋がりがないし、酪農経営コンサルも日本にはいないのでわかりません、が、農業経営コンサルの方達は、ほとんどの方がもっと農家件数は減った方が良い、具体的には10%ほどで良い・・・と答えています。これは、酪農経営にも当てはまると僕は考えています。

最初の冒頭のリプの中に、「小規模が集まれば規模は大規模と同じになる」というコメントがありました。これは完全な間違いです・・・そこには、1人あたりの生産性と生産効率という思考が抜けています。
もしくは、「不公平感は否めない」というコメントも、これは逆でメガファーム側の意見にあります。
いくら一次産業が守られたとしても、世の中で当たり前に行われている経済活動の流れには逆らえません。つまり、今後この格差はますます開いていくということです。