(株)牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

乳価の単価が「据え置き」が発表されました。そんな中、こんな批判をされている方がいました。
「中国が日本の倍の量のトウモロコシを輸入している。それによって飼料価格が高騰している。2021.01〜+5,000円 / t 程の値上げが発表され、おそらく今後4月の改定も上げが予測されている。なのに、それにも関わらず乳価は【据え置き】なのか?」
というツイートがありました。
これについて解説していきます。

正直、僕個人の感想としては、今回はさすがに乳価下げにするんじゃないのかな?と思っていたんですが、【据え置き】報告でした。
最初のコメントのように、世界的な株価高騰の影響もあって飼料価格が高騰している・・これは事実。
片方では、コロナの影響で、飲食店や外食産業が壊滅状態により牛乳の需要が下がり、牛乳の在庫の目安の1つ「脱脂粉乳」の在庫が9万トン近くにまで増えている。バターも4万トンまで増えている。これは10年以上前にあった「生産調整」の時の脱脂粉乳在庫は7万トンでしたから、かなりヤバイ状態なわけです。
こんな状態だったので、もしかしたら乳価下がるかも・・と僕は思っていました。

日本の現場は「もう牛乳余っているよ〜」という状態、アメリカのシカゴ相場は「穀物足りねえ〜」という状態。

これだけを冷静に分析すると、2021年の酪農経営は困難だということですね。まあー、大変なのは酪農経営だけではありませんけどね。いろんな産業が、ドタバタ状態になっています。

さてさてここからが本題なのですが・・・
最初のコメントに対して、僕は個人的に違和感を感じました・・というのが正直な感想です。だって、コロナで世の中おかしくなっているし・・と。でも、それだけが理由じゃないという風にも感じていましたが、その理由がはっきりしました。それは、「自分の力でどうしようもないことにグチグチ言っても、何も変わらないんじゃないの?」という事実です。

いくら、僕らが困ったとしてもシカゴ相場の価格はコントロールできないし、僕らが困っている以上に、乳業メーカーや現場の外食産業が疲弊しているわけで・・自分で変えられないことに力を注いでも、無意味なわけです。さらに、それに対して愚痴ったところで、周りにはマイナスの影響しか与えないんじゃないのか?と僕は思うわけです。

今回は主観が多く入っている話しですが、何か参考になればと思います・・