㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。
識学に関する本を読んで
識学とは、「意識構造学」のことであり、組織の改革のための学問のこと。これによって、「人材育成」「評価制度」「生産性の改善」「ガバナンス(企業の内部に対する周知徹底)」など、さまざまな課題を解決する。これによって、経営者がより経営に集中して業績を改善していくという内容。
この識学の中で、社員に対して「ルール」を徹底させる・・というのが出てくる。つまりは、マニュアルの重要性。ここが、小規模零細の弱いところでもある。実際に、マニュアルを完備している事業者はほとんどいない。このマニュアルがないことで、教えてくれる人が変わるたびに、教える内容が変わり、それぞれで怒られる・・問題が起こる。
確かに、マニュアル重視でマニュアル人間にだけなってしまうのは良くないが、そもそもマニュアルも守れないような人間では、元も子もない。
まずは、マニュアル通りできてから、そこから改善していくべきであって、それを実施できない内に、あーでもない、こーでもない、とはならない。
このルールを徹底させる・・・ということで、僕が1番印象に残っているのがあの「始皇帝・嬴政」である。500年続いた戦国時代を、わずか15年で平定した彼が行ったことが、王様の上に「法(ルール)」を作ったことだ。
今までは、王様が「これ」と言えば、これだった。王様が絶対だった。ところが、彼は、王様も「法」の下にあるべきだ、と考えたのだ。それこそが、人民を統治する方法なのだ、と。
なんとなく、この嬴政の人民統治が、会社経営に通じる部分もあると感じている人も多いのではないか?
法やルールのもとに、制裁をかす、という行為は、その制裁を行った人間が批判されやすい。始皇帝が、のちの世で悪役として描かれていることからも、それがよくわかる。
会社でも、ルールを多用する経営者は嫌われる。
でも、嫌われても、なんでも、ルールをしっかり作って、それを経営者自身が実行しなくては、組織は回らない。それこそ無法地帯になる。
ある、経営者の方が僕に愚痴を言っていた。従業員がよく機械を壊す。と、なんでそんな使い方をするのか?と。でも、それは社長である、あなた自身が自分で作ったルールを守っているのか?もしくは、きちんとしたルールがそこにあるのか?それがなくて、壊したとすれば、そのルールを改める機会である・・とするべきである。