㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

「楽をして儲かることはない」
「うまい話しには必ず落とし穴がある」
「理屈よりも行動することが大事」
という3原則。(日本電産 永守)
経営していく上で非常に重要な考えであるが、どこでも聞いたことがある非常に陳腐な答えでもある。

今、この不況の中で多くの酪農経営者は、自分にだけあるような「宝くじ」がどこかにあるのではないだろうか?と、探している。でも、経営の改善、成長は、結局のところ、地味でコツコツしかない。
言葉にすれば、非常に陳腐でしかない。
この添加剤をやれば乳量が出る、病気が治る
 → 根本的な原因を探ろうとしない
和牛が高いから今から和牛を始める、F1を増やす
→ 後継牛がいなくなる、投資が必要(金がない)、相場が崩れて損

経営だけじゃないかもしれないが、「逆転ホームラン」はない。どこかに逆転ホームランがある、そう見えるのは、自分が表面しか見ていないからである。
さらに、地味でコツコツを続けることこそ、勇気がいる。
周りから馬鹿にされる。誰も相手にしない。そういった無言の批判に耐えながらも、自分の決めた信念にどこまで向かっていかなくてはならない。
経営していく上での最低の意識がある。
それは「誰もあなたに経営してくれ」と頼んでいないことにある。
自分で勝手に経営しているのである。自分のために経営しているのである。
だからこそ、自分が辛いことにも1番頑張る、当然である。
そこには、甘えは許されない。
誰かが救ってくれる?甘い。それは100%ない。なぜなら、誰もあなたが経営を続けることに期待していないから。もしも、期待するのであれば、それがあなたが優良経営者であることだけが理由である。

人間誰しも弱いので、困ったとき、誰かのせいにしたくなる。
誰かのせいにしても、救われない。
自分でなんとかするしかない。
その時、結局は原点に立ち返るだけである。
牛を健康にする、牛に良い餌を食わせる、良い餌を作る、それら1つ1つを改善していく。トライアンドエラーしていく。それだけである。そのために必要な知識を、自分で勉強していく。