㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

経営していく上での、経営者の努めとして、やっぱり1番が資金繰りだと思う。年間売り上げから、月の売り上げを出して、その2ヶ月分のキャッシュフローを確保することが、健全な経営に繋がっていく。
「貧すれば鈍する」という諺もある通り、経営が悪化してしまうと、経営者の精神の動きまで鈍くなってしまうものである。
経営者の精神が落ちしてしまうと、ますます経営を逼迫させてしまう。

2ヶ月分以上のキャッシュを確保できていれば、最低でも2年、それ以上は継続けることはできる。その間にさまざまな次の手が打てるはず。
なぜ、資金繰りを確保するのか?というと、それは時間を稼ぐことができるからである。経営が逼迫すると、金融機関とのやり取りにものすごい時間と精神を削られてしまう。本来は、自分の経営に集中したいのだが、そういう訳にもいかない。
経営者しかできない、経営において最も重要な仕事であるため、この資金繰りに時間が取られることとなる。

では、どうすれば、2ヶ月分のキャッシュフローを貯めるのか?

「今の経営にそんな余裕はない」「この不景気にそんなことは不可能だ」など、できない理由はいっぱいある。このコロナ牛乳ショックだけでなく、2019年のコロナショックによって、飲食店は売上が90%以上落ち込んだ。値下げしても、何をしても客足が戻ることはなかった。
2008年のリーマンショックでは、海外を相手に取引していた企業は、売上が50%落ち込んだ。
不景気は、いつでも、どんな業界でも起こりうる。今、キャッシュが増やせないのは、環境のせいだけではない。

まずは、経営者自身が「キャッシュフローを2ヶ月分貯める」という強い意思が必要である。経営者自身が決めた上で、自分の経営をどこをどうすれば、貯めることができるのか?を初めて考えることができるのである。
行動しないと、何も始まらない。
最近、コンサル先の方で、数字がパッと出るようになってきた方がいる。
それこそ、自分の経営の数字をいつも確認している証拠だと、僕は思っている。いつも、自分の経営の数字を確認できているからこそ、いざ、という時の判断も正確になるし、自分の行動の結果も良くなっていくのだと思う。