㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

繊維業界やアパレル業界は、リーマンショックが無くても、ずっと以前から不景気で、構造的に儲からない形になっている。業界内の皆さんは天気のせいにしたりして、何も変えようとはしてこなかった方が多いのではないだろうか。それこそ、何十年もの間ずっと、「最近は景気が悪い」などと言っている。「天気は順調ですね」とか、「商売向きの天気ですね」と言うのを聞いたことがない。
それに対して、我々は「売れない」ことを前提にして、「売れるにはどうすればいいのか」を常に考え、試し、実践し続けてきた。その努力があって、やっと商品の良さが認知され売れるようになったのだと思う。

ユニクロ 柳生正

不景気とはどんな産業であれ訪れるモノであり、どんな産業であれ、何かしらの斜陽産業化していく(つまり利益幅は減っていく)。飲食、宿泊、アパレル、建設、どんな産業であっても同じ状況であることに変わりにはない。
しかし、自分の産業だけしか見ていないと、あたかも自分だけが不幸のど真ん中にいるような錯覚に陥る。どんな産業、どんな職種であっても、何も変えることができなければ、利益は減っていくのは変わらない。

上の言葉は、ユニクロの柳生さんの言葉だが、これはどの産業でも言い換えることができる。
後半部分だけを抜粋するが、「我々は儲からないことを前提にして、儲かるにはどうすればいいかを常に考え、試し、実践し続けてきた」という風に言える。
儲かるにはどうすればいいかを、常に考えなくてはならない。
儲かるかも?と思うなら、試し、実践する勇気が必要である。
そうした努力をコツコツ続けた結果、儲かるようになる可能性が出てくる。
いつまで、「今年は暑熱が酷いから、儲からない」「今年はコストは高いから儲からない」「今年は・・・・儲からない」では、いつになったら、儲かることができるのか?

外部環境の変化によって、儲かることができるのか?
そうではない、経営は経営者自らの努力によってでしか、儲かる経営にならない。
仮に、外部環境の変化によって、儲かることができたとして、それは、自分の実力ではないから、そこに再現性はない。ということは、実力で儲けたわけでないのなら、また、すぐに儲からなくなってしまう、ということである。