㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

キャッシュフローに関して、1番多い失敗が「気づいたら減っていた」という失敗。なぜ、気づいたらこんなことになってしまうのか。

利益とキャッシュフローが違うことは理解している。が、なぜか、キャッシュが減っているのか、増えているのか、を気付けない経営者が多い。それはなぜか?というと、将来のキャッシュフローを予測できないからである
創業社長と2代目社長の何が1番違うのかは、このキャッシュフローに対する敏感さにある。キャッシュが尽きたときが、経営の終わり、ということを見にしみて解っていて、かつ、キャッシュが減った時に誰も助けてくれない、銀行も農協も誰も助けてくれない、みんながさーーーーと引いていく、それを重々解っている創業社長は、このキャッシュの動きに非常に敏感なのである。
少しでも減ったら、ビクッと反応し、どうすればいいのかを真剣に考える、気が狂ってると言われるくらいの節制や、そんなことまでやるのか?というような仕事をこなして、何としてでもキャッシュを増やそうとする。実際に、キャッシュが増えるまでは、決して油断しない。それくらい、キャッシュに対して、シビアにならなくてはならない。

だからこそ、利益の予測よりもキャッシュフロー予測に神経を使っている。多くの経営者は、利益が増えるかどうかだけを考えている。そして、自分の頭の中でだけシュミレーションして、終わる。決算が出るまで、本当に黒字か赤字か分からない。だから、利益だけでは、気づくのが遅れる。
キャッシュフローの場合、必ず、確認作業が必要になる。今現在、キャッシュの残高はいくらなのか、それが分かる・・・・が、確認しない。めんどくさい。確認したところで、そんなにぶれない、などと油断する。気づくと自分の想定以上に減っている・・・という状態になる。これが真実であろう。そして、農業経営の場合、年末にバタバタする。ましてや、自分の請求額を把握していない場合、こういった事態になりやすい。
しかし、経営において、「気づいたら減っていた」では済まされない。
減ってしまったキャッシュを取り戻すのは、並大抵のことではない。簡単に増やすことは難しいのだから。