(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表 中野です。
せっかく入社した社員がすぐに辞めたとき・・「今の若者は我慢が足りない!」と思う人も多いと思います。僕自身も多少そう思いますが、彼らには彼らなりの事情の変化もあったという事実も考えておかなくてはいけません。
2019年5月頃 経団連会長が「終身雇用崩壊」を宣言ののち、トヨタの豊田社長も同じく終身雇用制度の維持が困難という発表をされています。それから約半年、連日のニュースでは銀行を含む有名な大企業たちの連日の「早期退職」の報道ばかり。本当に1度入社さえできれば、一生の生活の保証は約束されたという終身雇用神話は完全に崩壊した・・ということを日本中の誰もが知ってしまったと思います。
この事実により若者の「就職してからのすぐ退職する」という行動はより加速すると思われます。今までは腹が立つことがあっても我慢していれば生活だけは安泰という安心感がありました。もはやその安心神話は崩壊したという事実は若者たちが(若者に限らず社員全員かも・・)会社に対する将来性を怪しんだ時点での退職を加速させると思います。もちろん全員が全員すぐ辞めるとは言いませんが、どこかで我慢していればいつか報われるという気持ちがブレーキになっていたのも事実です。
この「終身雇用崩壊」が私たち中小企業の経営者にとって非常にマイナスに働くことと思います。大企業と言われる企業でさえ、このような有様ではより将来性に不安を感じやすい中小零細企業であれば、社員たちの不安を取り除くことは簡単ではありません。せっかく入社させてもよりすぐに辞めるリスクが高まっていると思われます。
ただし、このリスクが高まっているという事実を恨んだところで何も解決しません。どうすれば他社と差をつけることができるのか?どうすれば社員が働き続けることができる会社にできるのか?また募集しても応募するような会社になれるのか?今こそ「知恵」が試されるときかもしれません。
あなたの経営の参考になれば・・・