(株)DCFサービス 酪農コンサルタント 代表 中野です。

今年の夏からでもクリスパーなどのゲノム編集技術を使った商品「ゲノム編集食品」が店頭に並ぶと言われています。その一部をここで紹介したいと思います。

高オレイン酸大豆
不飽和脂肪酸のオレイン酸が多い:不飽和脂肪酸の方が体に良いとされている
既にアメリカでは販売実績あり、日本には輸入されていない

毒性を下げたジャガイモ
ジャガイモの目に含まれるソラニンが合成されないように
大阪大学で研究中

GABAを多く含みトマト
血圧を下げる効果のあるアミノ酸GABAを多く含むトマト
筑波大学:厚労省へ届け出中

超多収イネ
分結が多くさせたり米粒を大きくしたりする
国立研究開発法人などなど

ツノのない牛
人にとって危険のため

肉厚マダイ
筋肉量を1.2倍にして可食部位を増やす
近畿大学、京都大学

おとなしいマグロ
マグロは養殖時に衝突して死にやすいため、大人しくして衝突死を防ぐ
国立研究開発法人などなど

ざっと今発表されている食品でこれだけあります。
低コストを目的としたものや食品としての付加価値をつけようとするもの分かれるようですね。

酪農でも・・・
乳糖を多く生産する乳牛:乳量向上を目的とする牛群
乳成分など乳脂肪や乳蛋白が多い牛乳:加工品を目的とした牛群
など用途別の牛群改良が進む可能性もあります。
また、ショータイプの改良もより進んでいくでしょう。

肉牛でも・・・
牛肉中に含まれるオレイン酸割合が多い方が味が美味しいという傾向があるので、よりそちらへ改良される可能性が高いですね

ゲノム編集と合わせて進化するのが「ゲノム解析」本当にゲノム編集されているのか?というのをチェックするために、この解析技術もより低コストでできるように進化していくでしょう。実際、乳牛分野では「ゲノム解析」が最近増えましたし、先日のニュースではゲノム検査の結果、肉牛の血統が間違っていたなんてことが起きています。
今後、ゲノムレベルでの検査などが食品を含め、医療分野などでもどんどん活用されていくと思われます。

あなたの経営の参考になれば・・・