㈱牛コンサル 酪農コンサルタント 代表中野です。

酪農不況を迎えている優秀な経営者はこう考えているはず・・という話し

景気が良い時は、何をしても儲かる。酪農経営で言えば、乳価がどんどん高くなっているときでしょうか?酪農経営以外でも、メーカーなら作れば儲かる・・という状態は、特に努力しなくても業績が拡大し、その状況が当たり前だと勘違いすることが多々あります。

過去の歴史を見ても、オイルショックがあり、バブル崩壊があり、リーマンショックがあり、コロナショックが起こる。およそ10年スパンで不景気が訪れるわけです。酪農景気も、生産調整があったのが2012年、ちょうど10年前のことで、優秀な経営者はおよそ10年に1度の波が来ると予測し、その準備をしていたわけです(キャッシュ確保)。

では、本当に優秀な経営者はどんな事を考えているのか?
先ほど書いたように、景気が良いときは何をしても儲かるのです。問題なのは、景気が悪い時に何をするか?なのです。逆境下では、新しい手法や発想、知識を駆使して仕事に取り組まなくてはいけません。なかなか簡単に経営を良くすることができないかもしれません。
だからこそ、逆境は社員も含めた事業の改革ができる最高の時でもあるのです。

辛く苦しい時ほど、知恵を絞りに絞って、今こそ変えるべき事を、社員も含めて変えていくのです。優秀な経営者は、不景気をチャンスと考えるのです。

実際に今回の酪農不況をそこまで深刻に捉えていない経営者もいるのです。その経営者と自分は何が違うのか?を真剣に考えるべきです。
例えば、経営が悪化してこれば、当然、資産を放出します。それが、土地なのか、人材なのか、比較的優秀な人材も不景気では放出されやすくなります。
さらには、自分にとっての試練が明確になり、かつ、リスクも明確になります。好景気の中では、「無理しなくても・・・」なんて甘い考えが通じたかもしれませんが、不景気の中では、リスクを背負って経営していく覚悟が生まれるわけです。

優秀な経営者は、不景気をそう捉えているんですね。
好景気の中で、社内改善(意識改革)をするのは難しい。これは、うまく行っていると天狗になってヒトの話しなんて聞かない・・・という事です。困った時こそ、素直にヒトの話しを聞けるようになる・・と。それは自分の組織の中も一緒だというわけです。何かを変えようとしている経営者ほど(優秀な経営者)、不景気はその絶好の機会というわけです。